続・オオハリアリ属"パンドラの箱"。和歌山県、山林内サンプル。
前回手を出し始めてしまったパンドラの箱「オオハリアリとナカスジハリアリの違い」についての検証。
ant-encyclopedia.hatenablog.com
今回は和歌山県の山林内でサンプルを採集してきたので見ていきたい。
よく似た両種を区別するポイントは以下の通り、前胸と腹柄節だった。
<前胸>
・オオハリアリ
「背方から見て前胸背板前縁は丸みを帯びる」
・ナカスジハリアリ
「背方から見て前胸背板前縁は角ばる」
<腹柄節>
・オオハリアリ
「腹柄節背面は後方から見てより強く弧を描く」
・ナカスジハリアリ
「腹柄節背面は後方から見てより緩やかな弧を描く」
さて、今回のサンプルの特徴はどうか。
まずは「背方から見て前胸背板前縁は"丸みを帯びている"or"角ばっている"」の検証。
う〜ん、角ばっているように見えるな〜
角度によっては肩部に突起のような角があるようにも見える。
次に「腹柄節背面は後方から見て"より強く弧を描く"or"より緩やかな弧を描く"」の検証。
・・・これはまだ分からないな・・・
前胸の特徴から「ナカスジハリアリなのでは?」とイメージが引っ張られるが腹柄節の見た目はまだまだどちらとも判断がつかない・・・
今回の和歌山県内の山林内で採集したサンプルについては前胸の特徴がナカスジハリアリの特徴を示しているように見えたので印象としては「ナカスジハリアリである可能性の方が高いのかな・・・?」と感じたが、そうなってくると今度は「オオハリアリの可能性のあるサンプル」を採集し、前胸&腹柄節の特徴を再度見てみたい欲求に駆られる。
それぞれのサンプルが明らかに異なる特徴を示すのなら、この両種を区別するすごく分かりづらい特徴の見分け方が少しずつ見えてくるだろう。
さて・・・今度は市街地でサンプル採集かな・・・