かつての”マイフィールド”。栃木県内のアリスポットを再訪する。
先日、栃木の実家に帰省した。
季節は8月上旬。
年に一度くらいは帰省しているが、実際に栃木に住んでいたのは10年以上前のことだ。
栃木に住んでいた頃、割とよく通っていたフィールドがある。県の南西部、鹿沼市のとあるスポットだ。
一応遊歩道などが設けられているが人は少なく森も比較的手付かずで、かつてはトゲアリのコロニーが何コロニーも観察できた場所。
何を隠そう"蟻のエンサイクロペディア"のバナーなどに使っている「森の中で飛行のタイミングを伺うトゲアリ有翅雌」の写真はこの鹿沼市のフィールドで撮影したものだ。
十数年前、栃木を旅立って以降、不覚にもこのフィールドの名前を忘れてしまったことから芋蔓式にそこへ行く道も忘失…、頭の中には鮮明に風景を思い描けるのに辿り着くことが出来ない幻の地となってしまっていた。。
今回の帰省中、どうにかそこに辿り着けないかと検索にふけっていると…
あ!あった…!ここだ!!
幸運にもその場所を見つけ出すことに成功したのだ。
翌朝、十数年ぶりにかつて自分で見つけた"マイフィールド"へ向かう。
「トゲアリはまだいるかな?」
「クサアリもたくさんいたな」
「でも時期的にはアズマオオズアリの脱翅雌がいたら嬉しいな…」
実家から車で40分程で到着。記憶に残っていたままの風景。
「変わってないな〜」
ノスタルジーに浸りつつも早くアリが見たい。
駐車場から森の方へと歩いていく。
ゴロゴロ…!
ん?
頭上から嫌な響き…
気付けば辺りは急に暗くなって上空には真っ黒な雲が立ち込めていた。。
ま、マズイな…
程なくしてポツポツと雨が降り始め、その雨はすぐに土砂降りへと変わった…
そうだった…我が栃木県は全国有数の"夏の雷"が多い県。
こんなタイミングで来たか…ゆっくり観察したかったのに…
頭上に遮るものが無ければ一瞬でずぶ濡れだ。
やむなく観察の方針を変更し、森に覆われ雨の影響がいくぶん和らぐ林床でドングリでも拾って帰るとしよう。
手袋を付け、自然度の高いフカフカのリター層の下を探る。
この森はドングリも豊富だった。昔はドングリなんて気にしてなかったな〜
リター下の程良く朽ちたドングリをビニール袋に半分くらい集めたところでタイムアップ。
雨足が一段と強くなり、帰路に就くことにした。
帰宅後、拾ってきたドングリを調べるといくつかの種のアリのコロニーが見つかった。
自然度が高い森で拾ってきたドングリからはやはり高頻度でアリが見つかるものなんだな〜
確かにリターはかなり広範囲にフカフカに積もっていたし朽ちたドングリも多かったもんな〜
出てきたアリについては後ほど別記事にて・・・